
皆様こんにちは。今日はパソコンを使った本の作成方法についてご紹介いたします。
パソコンの活用方法色々ありますね。中でも本を作るなんていうのはちょっとワクワクする使い方ではないでしょうか?製本方法にも色々ありますが、パソコンで簡単にできるのは小冊子などを作るための中綴じ(なかとじ)です。その他の製本もできるかもしれませんが中綴じはとても簡単にできるのでおすすめです。
中綴じは、本の中央を谷折りにして折り目にホチキスなどで留めて閉じる製本方式のようであとでご紹介するひと工夫あるホチキスを使えば簡単に作れます。
Table of Contents(目次)
本のコンテンツを作ろう(最適なdpiに調整する)
まず本を作るにはコンテンツを作らなければなりません。この手順は多少面倒ですが色々と文字やら文章やらを一手間でいれることにより、本の完成度を上げられるので単純にページを作るのもいいですが、一手間加えるとよりよくなります。
コンテンツは印刷に備えてdpiを調整します。
dpiはドットパーインチの略で印刷に適したdpiで作ることにより美しく仕上がります。大体写真画質で作るなら350dpiが良いでしょう。解像度は高すぎると処理が重くなるなどの弊害があるようですので350dpi程度がよいようです。
人間の目で見える限界があるため350dpiが最適だそうです。どこかでみた情報によると600dpiくらいまでは印刷時の観点から活かせるとみた記憶もあるので、より高画質を求めるなら600dpiでもよいと思いますが、重くなりますし元の写真も大きいものを使わないといけませんから、350dpiで作るのが無難でしょう。十分綺麗なものもできます。一度やって見るとよいかもしれません。
GIMPを使おう(インストール編)
GIMPを使うとより美しくより柔軟にコンテンツを作ることができます。めんどくさいのはパスという方はいきなりワープロソフトでPDFを作成してしまっても構いません。
ワープロソフトでいきなりデータを作成し下のワープロ編まで飛んでかまいません。より凝ったものを作りたい方はGIMP編にお付き合いください。ただしGIMPの細かい使い方までは書いてませんので、ここではアウトラインだけ抑えてあります。
Gnu Image Manipulation Programの略であるGIMPは、パソコン界隈では有名なソフトウェアです。無料なので誰でも気軽にインストールできます。Ubuntuならaptでインストールできる他Windowsですとインストーラプログラムをダブルクリックすることによりインストールできます。以下のリンクを参考にダウンロードよりソフトウェアをダウンロードします。
https://www.gimp.org/downloads/

Windowsを選び、Download Gimp directlyよりダウンロードできます。ダウンロードするとダウンロードフォルダにexeファイルが出来上がりますので、exeファイルをダブルクリックすることによりインストーラが起動し指示に従って行くことにより、インストールができます。
GIMPを使おう(起動設定編)
GIMPをインストールしたらクマかキツネかよくわからない動物の顔のアイコンができますのでそれをダブルクリックしてGIMPを起動します。
このソフトのファイルを読み込ませたい場合はメインウィンドウにファイルをドラッグ&ドロップでファイルを投げることによりファイルを認識して読み込んでくれます。

今回はファイルを読み込む前に設定を変えてDPIを調整します。
メニューのファイルより新しい画像を選び、出てくる画面の高さの横のpxをmmにします。このサイズはa5サイズまたはa4サイズにすると良いでしょう。a4を半分に折って本を作るならa5で良いはずですが余裕を持ってa4にしてもよいかもしれません。
ここではa5サイズにしておきます。A5ですと148 × 210 mmになりますからサイズを幅、高さ共にこのサイズにして下の詳細設定よりdpiを350dpiに設定します。
数値 | A系(mm) | B系(mm) |
---|---|---|
0 | 841 × 1189 mm | 1030 × 1456 mm |
1 | 594 × 841 mm | 728 × 1030 mm |
2 | 420 × 594 mm | 515 × 728 mm |
3 | 297 × 420 mm | 364 × 515 mm |
4 | 210 × 297 mm | 257 × 364 mm |
5 | 148 × 210 mm | 182 × 257 mm |
6 | 105 × 148 mm | 128 × 182 mm |
7 | 74 × 105 mm | 91 × 128 mm |
8 | 52 × 74 mm | 64 × 91 mm |
9 | 37 × 52 mm | 45 × 64 mm |
10 | 26 × 37 mm | 32 × 45 mm |
11 | 18 × 26 mm | 22 × 32 mm |
12 | 13 × 18 mm | 16 × 22 mm |

水平解像度、垂直解像度がdpiです。両方共350にします。右のピクセル/inはdpiと一緒と思って構いません。ppiですがdotとpixelがほぼ一緒の意味なので問題ないはずです。
GIMPを使おう(画像作成編)
これらを変えたら画像を作っていきます。まず白紙のキャンパスに画像を読み込ませて見ましょう。
ドラッグ&ドロップでオーケーです。画像が読み込まれたら移動ツールで位置を移動したり、拡大縮小ツールで拡大縮小したり(拡大は画質が荒くなるので多用しないように心がけましょう)
文字ツールで文字入れしたり、回転ツールでレイヤーを回転したり背景色を塗ったりします。好きにレイアウトしましょう。このレイアウトはGIMPのテクニックが上がるほど高度なものが作れますのでGIMPを少し勉強されるとよいでしょう。
GIMPにはレイヤーという概念があります。レイヤーは紙に切り取った紙を載せていく作業に似ています。下のレイヤーは上のレイヤーで上書きされ見えなくなります。
丁度紙の上に紙を乗せると下の紙が見えなくなる様子に似ています。レイヤーを駆使すれば編集が容易になり、芸術的な効果をつけることができます。
レイアウトができたら一応保存しておきましょう。GIMPの保存形式であるxcf形式で保存しておけば、いつでも再編集が可能です。この形式で保存したらファイルをjpg形式でエクスポートしましょう。これはワードやその他のワープロソフトで扱える形式です。xcfのままではこれらのソフトウェアでは扱えないので注意が必要です。
【合わせ技】ワープロソフトでページを整えよう
ページを4の倍数作ったらいよいよページを挿入して行きます。最終的にPDFファイルを作成したいのでワープロソフトを使いページを整えていきます。
ここでは無料で使えるソフトで揃えるためにlibreofficeを使います。まず最初に「書式」→「ページ」よりページのサイズ(紙のサイズ)と余白を設定します。余白は0cm,紙のサイズはa5とします。

画像は上のメニューの挿入から挿入できる他、ドラッグ&ドロップでも挿入できるようです。
1ページに、1枚の画像を挿入していってページ分作ります。一枚の紙に四面印刷できるのでページ数は4の倍数とします。4の倍数にしない場合空白のページができますので注意が必要です。ページ分できたら「ファイル」→「名前をつけて保存」からファイルを保存しておいてください。
保存ができたらいよいよ最終目的、最終出力となるPDFを出力します。ファイル→エクスポートより形式をPDFにして出力します。

製本のための印刷
PDFが出来たらいよいよ印刷をかけます。印刷は面付(印刷を順番になるように並び替える)を自動的にやってくれるアプリAdobe Readerで行います。ファイルをドラッグ&ドロップで開いて、上部メニューの「印刷」を押すことにより印刷画面がでますから印刷をかけていきます。

ここでのポイントは小冊子を選び両面で印刷を選びます。うまくいけば最適に面付された印刷物ができますのであとは並び順をそのままにそれぞれのページを中央で内側におりホチキスなどで止めていけば本が完成します。
フォトブックにおすすめの両面写真用紙
フォトブックを作るなら両面が写真面になる両面写真用紙がおすすめです。結構美しくできますので誰かに作ってあげれば喜ばれること間違いなしです!

中綴じに向けて楽ちんなおすすめホチキス
中綴じに向いた中綴じ特化のホチキスがあります。これを買えば中綴じの本や冊子は自由自在です。おすすめですよ。仕組みはホチキスの向きが90°回転して縦に針を打てるというものになっています。これにより紙の中心に針を打ちやすく中綴じは完ぺきに行えます。

製本を業者に任せる方法もある
製本するのはめんどくさい、うまく製本できるか心配、そんな方も業者に製本を任せてしまえば失敗することはありません。
原稿として画像を用意すれば業者に任せてしまうのも手です。えーでもお高いんでしょう?奥様!実はそうでもないんです。一冊あたり500円ほどでできてしまうから驚きです。
スマホアプリから作成でき作成も簡単。安いのでぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。私が確認したところ結構ちゃんとしていました。原稿の出来次第では素晴らしいものができますよ。
楽しく製本まとめ
いかがでしたでしょうか。すべて自作する方法から印刷製本を専門サービスに任せる方法など様々な手段を使ったパソコン製本術をご紹介してきました。
製本して一つの本にすると資料やエンタメの完成度が上がるほか読みやすくなります。
またプレゼントにすれば喜ばれ驚かれることでしょう。皆さんも周りの人にサプライズプレゼントしてはいかがでしょうか。
当サイトではパソコンを使った便利技やお役立ち情報を配信しています。興味を持たれた方は今後ともよろしくお願いいたします。それではまたお会いしましょう。